症状・悩み☆回復改善した方の場合

ハンドル名:Grazie

2013/07/13
私も耳管開放症になりましたが、約2ケ月程でほぼ完治しましたので、体験談を報告しておきます。
同じ症状で悩んでおられる方の一助になれば幸いです。

●発病のきっかけ

私の場合は、まず最初に風邪をひき、激しい熱と肋骨にひびが入るほどの咳に苦しみました。
咳は鼻から落ちてくる痰が喉を刺激するのが原因とのことで、耳鼻科の診察を薦められ、CT検査を受けた結果、副鼻腔炎であることが判りました。
耳鼻科ではクラリスとソロムコを処方され、1週間ほどで完治したのですが、それと入れ替わるように、今度は耳が詰まったような症状が出てきました。
再度耳鼻科を受診したところ、耳管開放症と診断されました。
耳と鼻はつながっているため、副鼻腔炎が原因で起こった可能性が高いということでした。
その病院では、引き続きクラリスを処方され毎日服用していたのですが、症状に改善が見られなかったため、こちらのサイトを参考に、専門の医師がいる大学病院へ行ってみることにしました。
大学病院では、聴力検査だけでなく、鼓膜の圧力を測るなど様々な検査を受けましたが、やはり耳管開放症と診断されました。

●主な治療方法

医師の話では、手術等の方法もあるが、まずは飲み薬で様子を見ましょうということで、以下の薬を処方されました。

・加味帰脾湯(カミキヒトウ)1日3回 30日分
・クラリス (抗生物質ですが、抗菌作用以外にも、気道の免疫力をアップする効果があるそうです。)1日1回 30日分 

服用を開始したところ、カミキヒトウの効果は絶大で、今まで何をしてもウンともスンとも言わなかった右の耳が、1週間目くらいから、アクビの際に「プツン」と糸が切れるような音がするようになりました。
そこから毎日ほんの少しずつゆっくりと症状が改善していき、ほぼ1ケ月くらいで、全く気にならない状態まで治りました。

1度目の診察から1ケ月後に再診を受けたのですが、この時点でクラリスの方はなくなり、カミキヒトウを今までの1日3回から、日にちをかけて徐々に減らしていくように指示されました。
急に服用を中止すると再度症状が現れる可能性があるからとのことでした。

悩まされた症状

・自声強聴(自分の話し声や歌声が大きく響いて聞こえる)
・耳管開放症の耳とは逆側の後頭部を指でトントン叩くと、頭の中で音が響く。
・車で高所へ上がると、気圧の変化による耳の圧迫感が左右で異なる
(耳管開放症の方は気圧の変化に全く反応しない)。

一時的に症状が消える動作

・詰まっている耳とは逆の方向へ、ぐるりと「後ろを振り向くように」首を回転させる。
・おじぎをするように頭を下げる。
・頭から温かいシャワーを浴びる。

カミキヒトウの治療効果について書かれたサイト

金沢市立病院の先生が加味帰脾湯の治療効果について書かれた論文によると、
耳管開放症患者88例に対し加味帰脾湯を投与したところ、75.7%が「耳閉感,自声強聴の症状が消失(54.5%)」または「症状の頻度が少なくなりやや改善した(21.2%)」ということです。
加味帰脾湯による耳管開放症の薬物療法